白川郷は世界遺産として有名ですが、変わったお祭りがあることはご存じですか?
せっかく白川郷に行くなら、観光だけじゃなくてディープな地元のお祭りも知ってもらいたい!
そんな思いを込めて、白川郷のどぶろく祭りをご紹介します!
白川郷のどぶろく祭りとは?
白川郷で毎年9月末~10月にかけておこなわれる古い歴史のあるお祭りです。
五穀豊穣を神様に祈願し、白川村の5つの神社で神事、獅子舞、民謡や舞踏などが披露されます。
どぶろく祭りという名がついているのは、神社の酒蔵で作られたどぶろくを神様に奉納するから。
来客へのどぶろくの振舞があり、村民がどぶろくを盃についで回ります。
このお祭りの歴史をさかのぼると、なんと1300年前から、どぶろくが奉納されていたとか・・・。
1300年前は和銅時代、なんと飛鳥時代から奈良時代にかけての時期なんですって。
お祭りの歴史の長さが伺えますね。
2023年 4年ぶりの通常開催
過去3年、新型コロナウィルスの影響により、規模縮小での開催にでしたが、2023年は4年ぶりに通常開催となりました。
どぶろく祭りの開催日程・場所
どぶろく祭りは、9月末~10月の間に、5つの神社が時期をずらして行います。
ここでは、観光客でも参加しやすい3つの神社の日程をご紹介します。
開催場所 | 時期 | 所在地 |
---|---|---|
白川八幡宮 | 毎年 10月14日~15日 | 荻町合掌造り集落南 |
鳩谷八幡神社 | 毎年 10月16日~17日 | R156白山白川郷ホワイトロード入り口交差点 |
飯島八幡神社 | 毎年 10月18日~19日 | 道の駅白川郷 正面 |
白川八幡宮
合掌造り集落内にある八幡宮です。
住所:〒501-5627 岐阜県大野郡白川村荻町559
鳩谷八幡神社
白山と白川郷を結ぶホワイトロードの入り口の交差点にある八幡神社です。
白川郷I.C.から合掌集落に行く際、ホワイトロード入り口交差点の右手に見えます。
飯島八幡神社
白川郷I.C.降りてすぐ左側にある八幡神社です。
ちょうど道の駅白川郷の道を渡った反対側。
どぶろくの振舞とは?
どぶろく祭りでは、朝から行われる神事、御神幸行列の渡御のあと、15時頃からは境内でどぶろくの儀がおこなわれます。
そのあと、どぶろくの振舞が行われます。
注意していただきたいのが、神社境内でしかどぶろくを飲むことができないという点。
他にも注意点があります。
どぶろくを飲むには、「参拝記念の盃」が必要!
どぶろくは神社指定の盃に注がれます。
それ以外の容器には入れてもらうことはできませんのでご注意ください!
飲みたい場合には、事前に参拝記念の盃を入手する必要があります。
盃は神社境内の志納所で取り扱っているので、振る舞いが始まる前に準備しておきましょう。
勿論、どぶろくの持ち帰りもできませんので、必ず指定の盃で、境内で飲みましょう。
トイレの利用は可能?
お酒を飲むとなると、少し心配になるのがトイレの問題。
公衆トイレ、道の駅などはトイレの利用が可能です。
あらかじめ場所を確認しておきましょう。
注意点~ルールを守って楽しもう~
白川村役場のホームページでは、「どぶろくを賞味される方へ」という注意書きが掲載されているので、必ず確認してくださいね。
どぶろくの振舞はあくまで、神社で行われるもの。
神聖な神事の一環です。
かならず神社関係者や消防団の指示に従って、安全にルールを守ってどぶろく祭りを楽しんでください。
いくつか注意点をご紹介します。
飲酒運転は絶対ダメ!
どぶろくはお酒です。
当たり前のことですが、お酒を飲んだら絶対に運転しないでください。
数人で行く場合もあらかじめ、帰りの運転は誰がするのか、誰が飲まないのか、は決めておきましょう。
持ち帰りは禁止!
盃についでもらったお酒は、その場で飲むものです。
あまりに美味しいから持って帰りたい!と思うかもしれないですが、容器を持ち込んで持って帰るのは禁止されています。
その場で楽しみましょう。
お休みのお店が増える!
どぶろく祭りは、村をあげての大きなお祭りのため、村内のお店が臨時休業になることも。
行きたいお店がある場合は、事前にどぶろく祭り期間の営業予定は問い合わせておきましょう。
その他の見どころ
どぶろく祭りは、どぶろくの振舞でよく知られていますが、他にも見どころはたくさん!
ご神幸行列の渡御
どぶろく祭りは、朝8時より神社にて行われる祭典神事からスタート。
その後、9時から村内をご神幸行列(ごしんこうぎょうれつ)が廻ります。
この行列がとても華やかで一見の価値があります。
一般的にご神幸行列とは、ご神体と共に氏子たちが氏子地域内を渡御すること。
どぶろく祭りのご神幸行列では、カラフルな5色の旗を持った紋付き袴姿の人々や獅子などが行列をなし、お囃子が聞こえます。
それでなくとも美しい秋の白川村の景色が、一層華やかになる瞬間です。
獅子舞奉納
白川村の獅子舞の特徴は、ムカデ獅子と言われる8本の足を持つ姿。
全国的にも珍しい獅子の姿だと言われています。
シシトリとよばれる役の子供たちが、獅子と戦い退治する様子を表現しているそうです。
躍動感あふれる8本足の獅子の舞と、獅子とシシトリの戦いの激しさを表現するするようなお囃子が魅力的で、思わず見入ってしまいます!
シシトリ役の子供たちの素晴らしい踊りにもご注目ください。
春駒
どぶろくの振舞と同じタイミングで、神社奉芸殿では春駒と民謡の奉納が行われます。
春駒(はるこま)とは、白川村に古くから伝わる祝い踊り。
踊りては、七福神と舞子祖姿に扮し、6つの演目を踊ります。
春駒は白川八幡宮の祭礼でしか行われないのでご注意ください。
民謡の奉納ではは、重要無形民俗文化財に指定されている「こだいじん」をはじめ、「白川おけさ」「しょっしょ節」「白川わじま」など古くから歌い継がれているものが披露されます。
ちなみに、白川村の春駒、民謡(こだいじん)、獅子舞は重要無形民俗文化財に指定されています。
参考:岐阜県ホームページ
どぶろくを楽しみ、文化を楽しんで!
どぶろく祭りというと、どぶろくが飲める!という部分がクローズアップされがちですが、ここでしか感じることのできない「白川郷のオモシロさ」もたくさんあります。
どぶろくだけでなく、白川郷で脈々と受け継がれる文化や伝統にも触れてみてくださいね。
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